素粒子をセンサーで捕え、コンピュータでデータを取得するにはいくつかの回路要素を用います。センサーからのアナログ信号をデジタル情報に変換し、FPGAなどの集積回路でデジタル情報を処理し、コンピュータにデータを転送する必要があります。これらの一連の回路を設計し、ブレッドボード上に回路を再現することで各要素の機能を確認しました。また、温度や湿度など、検出器が設置されている環境をモニターするためのシステムをRaspberry Piを用いて構築しました。
人間とAIはどのように、どの程度、日本語テキストを理解しているのだろうか?この疑問を調査するため、ChatGPTで異なる難易度の短文を100文作成しました。そして、新居浜高専の学生45人による読解を行い、文章の難易度の認識についてChatGPTと比較を行いました。また、Google社が開発を行っている大規模言語モデルであるBERTを用いて、BERTが各単語をどの程度結び付けながら文章理解を行っているのかについて調査を行いました。
量子コンピュータは量子もつれを用いた新しい計算機です。IBMの量子コンピュータを用いて2量子ビットのもつれを観測し、シミュレーションの予想と一致していることを確認しました。
ミューオンは素粒子の1つで、電子の200倍の質量を持つ荷電粒子です。ミューオンは数キロメートルの岩盤も透過するほど透過力が高いため、近年、非破壊検査に使用され始めています。本研究では、放射線シミュレータであるPHITSを用いて、ミューオンの透過力を評価しました。
Zipf則は、テキストに出てくる単語の出現数は出現順位のべき乗に比例する、という言語に不変な性質と考えられています。テキスト・データをZipf則の一致度合いを定量的に比較するためには、単語の出現数に対する不定性を正確に評価しておく必要があります。しかし、単語の出現数に対する不定性は、文法や人間の思考によるバイアスがあるため、データを用いて評価しなければいけません。本研究では、英語テキストに出てくる単語の出現数に対する不定性を評価し、Zipf則との一致度合いを定量的に評価しました。そして、2025年3月に開催された情報処理学会で発表を行いました[リンク] 。